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映画「おくりびと」

Photo モントリオール世界映画祭グランプリ受賞、アカデミー賞にもノミネートされているということで話題の「おくりびと」を見てきました。これはいい映画でした。自信を持ってオススメできます。

どの作品でも、好き嫌いが分かれるのは当然のことですが(例えば、先日のパコみたいに ^^;)、この映画は90%以上の人が感動する作品ではないかしら?平日でしたがたくさん人が入っていたし、みんなすすり泣いていました(私も)。

以下、ネタバレもありますのでご注意下さい。

チェロ奏者のモックンは、せっかくオーケストラに入団できたのに、そのオーケストラが解散になってしまい、生まれ故郷の山形へ帰ります。仕事を探していたところ、求人広告を見て面接を受けた会社は、何の会社がよくわからないまま採用決定。

この会社が「納棺師」という仕事をする会社だったんです。

「納棺師」の話と聞いて、私は伊丹十三氏の「お葬式」を連想しました。「お葬式」も、絶対笑ってはいけないシチュエーションにありながら、クスクスっと笑ってしまう映画でしたが、「おくりびと」も同じように笑えるシーンが何度も出てきます。

たとえばモックンが、わけがわからないまま、遺体のモデルをやらされたり、初めての納棺の仕事がかなりヤバイ状態の遺体だったり・・・。モックンは真面目に仕事に取り組んでいるのに、映画を見ている側はちょっと笑ってしまうんですね。

でも、映画全体としては、とても大切なテーマを取り上げています。誰でも経験する人の死(特に今回は家族の死)を、納棺師の目を通して私達も直面させられることになります。亡くなった方や家族の複雑な状況とか、悲しみや後悔や感謝の気持ちが伝わってきて、ジーンとくるものがありました。

納棺師という仕事についても、映画を通して知ることができました。

最初、モックンの友達や奥さん(広末涼子)は、その仕事に理解がないんですね。奥さんなんて「汚らわしい!」と叫んで、実家に帰ってしまうんです。

でも、モックンの仕事ぶりを見た友達や奥さんの気持ちは変化します。亡くなった人や遺族の気持ちを気遣いながら、遺体に敬意を払うモックンの仕事ぶりが、淡々と映されていますが、遺族が感謝するのと同じような気持ちにさせられます。

そしてモックンは、幼い頃に自分を捨てた父親の納棺をすることになりますが、この時のモックンの表情が本当に素晴らしいです。父親を許せないという複雑な気持ちと、忘れていた父親の顔、思い出がよみがえってくるんですね。そして父親も、モックンのことを忘れていたわけではなかった。このシーンは本当に泣けてきます。

モックンのことばかり書いていますが、脇を固める役者さんも素晴らしい人たちが揃っています。

それから風景もいいですね。山形というちょっと田舎が舞台で、景色もいいし古い建物もすごく馴染んでるし。

アカデミー賞、取ると思いますよ。是非取って、もっと多くの人にこの映画を見て欲しいです。

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Comments

キャラメルさん、こんばんは。久しぶりのocozyです。
納棺師という単語に反応してしまいました。
というのは、以前「納棺夫日記」という小説を読んで、「あぁ、良い小説を読んだなぁ」という感想をもった経験があるからです。
この小説の中でも、主人公は奥さんから「汚らわしい」と言われてしまいます。舞台は立山でしたが・・・。
青木新門という詩人の作品です。青春は美しく、老は醜悪、死は忌み嫌うもの。こういう「生」だけに価値を置く考え方を、偏った考え方と思うようになった小説でした。「おくりびと」僕も見てみたいなぁ。

Posted by: ocozy | February 20, 2009 at 12:23 AM

>ocozyさん

お久しぶりです!

ocozyさんが「納棺夫日記」という小説を読んで、少しでも興味をお持ちなら、絶対にこの映画は見るべきだと思います。

私は何の知識もないまま見ましたが、本当にいい映画だと思いました。小説の中で、納棺の儀式について読んでいらっしゃると思いますが、映像で見ると、とても崇高な儀式だということがわかると思います。

映画はとても丁寧に作られていて、日本映画の良いところが詰まっていると思います。しみじみと、そしてじんわり心が温かくなる作品です。

是非是非、見て下さいね!

Posted by: きゃらめる | February 20, 2009 at 08:58 AM

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