舞台

「おくりびと」(6/16 夜の部 御園座)

Photo 舞台版「おくりびと」を見ました。映画をそのまま舞台化したものではなく、映画から7年後の話を描いています。ですから登場人物も少し違っていて、主人公達には小学校入学直前の男の子がいるし、葬儀屋の事務員さん(映画では余貴美子さんでしたね)は退職してしまって、電話の相手としてだけ登場していました。

映画の印象がとても強いので、舞台版はどうなるか・・・と思っていましたが、勘太郎さんも田中麗奈ちゃんも、映画版と同じような雰囲気で全く違和感無し。葬儀会社社長の柄本明さんも、アクの強さでは山崎務さんに負けない存在感がありました。ちょっと台詞が聞き取りにくかったのが残念。

映画版に登場しない、音楽教室の先生役の真野響子さんは、本当にお美しく、立っているだけで舞台全体が引き締まるような感じがしました。

そして舞台の雰囲気を、時には華やかに、時には明るく、そして悲しみをも一層盛り上げていたのが音楽の生演奏です。最初は舞台の中央で、お芝居が始まると下手、ちょっと上の方で演奏されていました。全編に流れる生演奏が、登場人物の気持ちを代弁しているかのように聞こえることもありました。作曲は映画版と同じ久石譲さん。全編コンサートかと思えるくらい贅沢な演奏でした。

ストーリーは、映画版を見ておくとよくわかるエピソードが時々ありました。例えば、葬儀社が新入社員募集をするのですが、そのチラシにまつわるエピソードや面接の様子などは、映画を見た人は、より楽しめると思います。主人公の仕事に対する気持ちとか、映画を見ていないと、見た人と同じ様には理解できないかもしれませんね。

映画版と同じように、シリアスな話の中にもユーモアが盛り込まれていて、時々笑いも起きていたのですが・・・、話は私にとっては意外な方向に展開して行きました。見ていて、ちょっと辛かったかな。

全体的にはうまくまとまっていて、いい作品だと思いました。

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「ムサシ」(6/2 マチネ 彩の国さいたま芸術劇場)

Photo 上京する機会があったのでチケットを探していたところ、「ムサシ」のチケットを譲っていただけることになりました。はるばる、埼玉まで行って来ました。

巌流島でムサシ(藤原竜也)に負けた小次郎(勝地 涼)は、実は生きていて、今度こそはムサシを倒そうと、6年後、彼の前に現れます。それを、何とか思いとどまらせようと、周りの人たちがあの手この手を使いますが、その様子がコミカルで面白い。

ところが話が進むにつれ、何やら様子がおかしいことにムサシと小次郎は気付いて、思いがけない展開となって行きました。自分もムサシたちと一緒に不思議な体験をしたような気分に・・・。

この作品には「命を大切に」というテーマがあるんでしょうね。でも決して重苦しくならず、最後はムサシや小次郎のように、何か吹っ切れたような感覚になりました。

藤原竜也君は、さすがですね。若いけど存在感もあるし。イ・ビョンホンの吹き替えやっても藤原君の顔が浮かんできてしまうのは、仕方ないでしょうね~。^^;

井上ひさしさんの作品は、一体何十年ぶりだろう、というくらい久しぶりに見ました。「きらめく星座」を夏木マリさんで見た記憶があります。あれも笑って泣ける作品でした。新しい作品に取り組んでいらっしゃると思っていたのに、亡くなられたのは本当に残念です。

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五月花形歌舞伎(5/24 夜の部 御園座)

Photo 御園座で五月花形歌舞伎「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」と「蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)」を見ました。

4月に歌舞伎座さよなら公演オールスターキャストを見たばかりだったので、観劇前は「ちょっと地味な顔ぶれね」と思っていたのですが、ほんと失礼でした。ごめんなさい。とても迫力のある舞台で大満足しました。

「夏祭浪花鑑」は序幕、二幕目、大詰を上演。最初のうちは「あの歌舞伎座もなくなったんだってね~」なんて台詞も飛び出したりして、軽めのお話だと思っていたのですが・・・。

大詰では、愛之助さん演じる団七九郎兵衛が義父を殺そうと執拗に追い掛け回すという修羅場が延々と続いて、その殺気が見る側にも恐ろしいくらい伝わってきました。義父の橘三郎さんは本当に泥まみれになっての熱演。愛之助さんが汚れた体を水で洗い流すシーンもあって驚きました。愛之助さんの殺意が、夏祭のお囃子に煽られるかのように、段々狂気に変わっていく様が迫力満点。見得を切る場面も何度も出てきて、見せ場もたっぷりありました。

「蜘蛛絲梓弦」は、シネマ歌舞伎で見たばかりの「蜘蛛の拍子舞」と同じ題材なんですね。「蜘蛛の拍子舞」では玉三郎さんが白拍子から蜘蛛の精に変わりますが、「蜘蛛絲梓弦」では亀治郎さんが何度も早替わりを見せてくれたのでとても楽しめました。

登場する場所も様々で、長唄さん達の間から飛び出してきた時はびっくりしました。

1ヶ所、だまし討ちみたいな登場の仕方もありました。観客の目を他の方へうまくそらしている間に、いつの間にか舞台上に亀治郎さんが登場していて、みんなびっくり!まるでイリュージョンです(笑)。実は私は母から聞いていたので、ずっと舞台を見ていてどこから出てきたのかバッチリわかりましたが、観客の反応も面白かったですよ。

亀治郎さんは童→薬売り→番頭新造→座頭→傾城薄雲→蜘蛛の精と姿を変えるので大忙しですね。驚いたのは蜘蛛の精の超怖いお化粧では、舌も真っ赤に色が付けられていたことです。そうそう、その怖い顔の亀次郎さんと目が合ってしまいました(←また言ってます^^;)。

最後に愛之助さんの平井保正と亀治郎さんが対面をしますが、その挨拶の中で亀治郎さんのことを「タップも上手な・・・」と言ってたので大笑いしてしまいました。前の日にお友達がそのCMのことをつぶやいていて、見たばかりだったので。

若手が大活躍の素晴らしい舞台を堪能しました。

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「薔薇とサムライ」(5/1 マチネ)

Photo 久しぶりのブログ更新です。^^;

遂に、生で劇団☆新感線の舞台を見ることができました。思えば、東京公演のチケット取りに5連敗してから、大阪公演は一発で当選。2階下手最前列の席は、舞台袖での小ネタが見切れてしまったものの、なかなか見やすい良いお席でした。

今回、特にお目当てだったのはやっぱり天海さんです。天海さんを見るのは初めてでしたが、噂以上に、期待以上にステキでした。演技も歌もバッチリだし、コスプレも楽しい~。あれ、絶対演出家自身が見たかったんですよね。天海さんのオスカル姿(笑)。赤と白の軍服で、金髪クルクルのロン毛。だってあの衣装に着替える必要ないし。でも観客は大満足です。

浦井君のおバカっぷりは、ちょっとヴァンパイアのアルフレートを思い出しました。立ち回りの途中で王子様チックなポーズを取るところもおかしかった。でもミュージカルファン的に嬉しかったのは、エリザベートの「闇が広がる」っぽい振り付けがあったこと。こういう小ネタは大歓迎です。

今までゲキXシネでしか新感線の舞台を見たことがなかったので、生の迫力には圧倒されました。荒波のシーンなんて、船酔いしそうでしたよ(笑)。そして、生で見たからこそ、今度はゲキXシネではどのように編集されているのか見るのが楽しみです。見切れてしまったシーン(結構笑いを取ってた)もとても気になっているので、スクリーンで確認したいと思います。

劇団☆新感線、ますます好きになりました。^^

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「嗚呼、田原坂」「早乙女太一舞踊ショー」(4/21 夜の部)

Photo 御園座で、早乙女太一君座長公演「嗚呼、田原坂」「早乙女太一舞踊ショー」を見てきました。うっとり、夢の世界でした。

いわゆる「大衆演劇」を見るのは生まれて初めて。でも、堂々の御園座公演ですから立派なものです。ただ、いつもの御園座に比べて客層が若かったかな?いつもだと、私よりご年配の方が多いのですが、今回は同年代あるいはもっと若い方が多かったと思います。そして平日なのにほぼ満席。太一君人気はすごいですね。

前半の「嗚呼、田原坂」は西南戦争の真っ只中、薩摩軍の美しい少年剣士・結城新之助のお話なんですが、全編激しい殺陣シーンが続いて、手に汗握る展開になっていました。

この殺陣がすごく速くて迫力がありました。今まで見た殺陣の中ではずば抜けて速い。劇団☆新感線も殺陣の速さでは有名ですが、こちらは残念なことに映像でしか見たことがないので、今のところ劇団朱雀が1番です。

さらに驚いたのは、あれだけ動き回っているのに、太一君の息の乱れが全く無いことです。ラストシーンあたりは、立ち回りをしながら台詞を言うんですけど、それが想い人に宛てた手紙を読んでいるという設定なのです。激しい殺陣の最中に落ち着いた口調で息切れせずに長い台詞を言うなんて、すごい役者さんだと思いました。

演出としては、笑いを取るシーンも多くて、御園座常連のオバサマ方には難解なシーンもあったと思います。1ヶ所残念だったのは、西郷さんが出てくるシーンで笑いが起こったのですが、そこが全く見えなかったこと。西郷さんは舞台奥の中央に登場されましたが、舞台前方の出演者で、奥が見えなかったのです。後の台詞などで、西郷さんだったことは推測できましたが、何故笑いが起こったのか・・・?検索して理由がわかりましたが、見逃してしまって残念でした。

後半の舞踊ショーは、太一君の妖艶な美しさを堪能することができました。まだ18歳男子ですよ。なんであんなに色っぽいんでしょう?

花道では立ち位置が大体決まってますが、私の席はその近くなので、太一君とバッチリ目が合いました(笑)。シアワセ~heart04

舞踊ショーでは、太一君が着替えている間に他の劇団員さんたちの踊りが繰り広げられるわけですが、華やかでいいですね。そして後から知ったんですけど、一際目立っていたのが太一君のパパとママでした。

帰りには太一君のお見送りがありました。太一君は衣装のまま腰掛けていて、私たちはその前を通って外へ出るのですが、何故か私の前にいた女性が、逆行しようとして係りの人に止められていて、先へ進むことができませんでした。そのおかげで、私は他の人よりも長い間、太一君を正面で見ることができましたよ。ラッキー。

夢の世界にずっと浸っていたかったんですけど、家に帰ると現実が目の前に・・・。うちの息子、太一君と同世代なのに、なんでこんなに違うんだろう。でも、産んだのは私ですね。^^;

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それぞれのコンサート(3/23 昼:鹿賀さん 夜:市村さん)

Photo ちょっと古い話になってしまいましたが、大阪まで「それぞれのコンサート」を見に(聞きに)行って来ました。わざわざ大阪まで出かけるのだから、1日で両方見たい!と思っていたら、23日だけ昼・夜公演があり、何とその日から息子が合宿に出かけることになっていたのです。なので無事に両方見ることができました。部活の合宿、ありがとう!(嬉泣)

開演前、ワクワクしながら待っていると、5分前の予鈴がなりました。鹿賀さんのはレミゼの「民衆の歌」。オルゴールのような音色でした。そして開幕のベルがやはりオルゴール版ジキル&ハイド「This Is the Moment」でした。何だか凝ってますね~。

市村さんの方は・・・、ごめんなさい。忘れました。^^;

オープニングはお二方とも「ラ・カージュ・オ・フォール」のオーバーチュアで始まりました。お二人がそれぞれ指揮をされたんですけど、鹿賀さんは颯爽と登場されて颯爽と指揮をされていたのに対し、市村さんは観客の笑いを誘いながら、お茶目に指揮をされていましたよ。どちらもそれぞれ楽しかったです。

プログラムの構成は一部共通していました。例えばジーザスメドレー。鹿賀さんのコンサートではゲストに田代万里生君が来ていて、彼のユダを聞く事ができましたが、市村さんのコンサートでは市村さんがユダを歌われました。これはこれでどっちも聞けて嬉しかったです。^^

そして鹿賀さんの「ゲッセマネ」。当時高校生にして3回も見てしまい(1回は学校から行きました)、それがきっかけで「名古屋四季の会(当時)」に入会し現在に至っているという、私にとって記念すべき作品が「ジーザス・クライスト・スーパースター」だったんです。元々映画版で作品のファンになったんですけど、鹿賀さんのジーザスは私の期待を裏切らない素晴らしいものでした。鹿賀ジーザスに再び会えるなんて!はるばる大阪遠征した甲斐がありました。

レミゼのバルジャンvsジャベール「一人対決」は、昼・夜公演とも全く同じでした。最初、鹿賀さんが二人のパートを交互に歌い、途中声の重なる部分に市村さんが参入。後は「勝手にやってて」と市村さんが去って行き、再び鹿賀さん一人で二役歌うという、「ジキル&ハイド」みたいな貴重な一人「対決」でした。バルジャンのパートは声も顔も明るめに、ジャベールパートは怖~い感じで歌ってました。最後の「やり遂げよう」の部分は1音ずつ声色と表情を変えていましたよ。(4/11 追記。少し訂正しました)

「ラ・カージュ」や「ペテン師と詐欺師」はお二人が共演された作品なので、どちらのコンサートでも歌って下さいました。で、ラ・カージュの歌の後で市村さんが「春の風に乗って再演の噂がちらほら」とか「前回がファイナルだったので今度はリターン」っておっしゃったんですよ。しかも、鹿賀さんのコンサートでもご自身のコンサートでもおっしゃったんです。これって、ただのリップサービスですか?すっごく期待してるんですけどね~。

「それぞれのコンサート」なので、それぞれ違った演出もありましたよ。

鹿賀さんのコンサートには前出の万里生君の他に安蘭けいさんもゲストでいらっしゃいましたが、「ウェストサイド・ストーリー」から「トゥナイト」をデュエットされました。

鹿賀さんのトニーはちょっと悔しい思い出があって、高校生の時に友達から見に行こうと誘われたんですけど、図書委員のクリスマス会参加を選んだので、見損ねてしまったんです。その頃、劇団四季という名前は知らなくて、鹿賀さんが出てることも知りませんでした。鹿賀さんのことはNHK「黄金の日日」の高山右近役でちょっと注目していたので、鹿賀さんが出てると知ってたら絶対見に行ったんですけどね~。30年たった今でも残念に思ってますが、コンサートで幻のトニーを見られるなんて!感激のあまり、四季の「ウェストサイト」のCD、遂に買ってしまいましたよ(笑)。

「ジキル&ハイド」を再び見られたのも嬉しかったです。プチ実験室が作ってあり、薬もちゃんと飲んでいましたよ。欲を言えば、こちらの「対決」も見たかったです~。

鹿賀さんに比べて市村さんは出演作品があまりにも多いので、選曲も大変だったと思います。四季時代の作品もたくさん歌ってくれたのは嬉しかったです。「コーラスライン」、「エビータ」、「ハンス」そして何と言っても「オペラ座の怪人」。幸いどれもリアルタイムで見ているので、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。

四季退団後の作品に関しては、「ラ・カージュ」以前のものは子育て真っ最中でほとんど見ていないので、知らない曲もありました。あ~、あの頃に戻りたい(笑)。

若い頃、鹿賀さんラブheart01だった時期が結構長かったので、懐かしい歌を数々聞いて、昔のことを思い出してしまいました。なので鹿賀さんの話が多くなってしまいましたが、今はお二人とも大好きだし、コンサートはどちらも大満足でした。

鹿賀さんも市村さんも「またコンサートやりたいね~」とおっしゃっていましたが、名駅に新しいホールもできたことだし、名古屋にも是非来て欲しいなあと切望しています。

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「レベッカ」(3/21 マチネ)観劇

Photo 中日劇場で「レベッカ」を見ました。せっかく名古屋で上演しているのに、1度きりの観劇です。今月、他に見るものがいっぱいあって・・・。今回はダンヴァース夫人がダブルキャストになったので、できれば見比べてみたかったんですけど。で、迷うことなく初演と同じシルビアさんで見ることにしました(笑)。

物覚えの悪い私、クリエで見た「レベッカ」は、あまり覚えてないんです。初めて行ったクリエで、「狭いなあ」と思ったこと、オケピが2階のセットの奥にあって驚いたこと、山口さんの手の動きが変だったこと(笑)、ちひろちゃんがかわいかったこと・・・などなど。

その山口さんの手ですが、今回はあまり気になりませんでした。私、「レベッカ」を見るまでは山口さんの手って気にしたことがなかったんですけど、一緒に見た娘が「ロボットみたい」と発言してから気になるようになってしまって・・・。でも今回はあまり変じゃなかったですよね?少し動きもあったし、かなり自然になっていたように思います。

そして1番印象に残っていたのがシルビアさんがゾッとするほど怖くて、歌の上手さに圧倒されたことです。それまで持っていたシルビアさんの印象が大きく変わり、好きな女優さんの一人になりました。今回は双眼鏡で、シルビアさんの表情もしっかり見てきました。拡大すると本当に怖いっ!亡くなったレベッカに対する狂信的な愛情と、新しいド・ウィンター夫人「わたし」への憎悪に満ち満ちていて、背中が凍りつきそうでした。大げさでなく。

それから、もう一つのお楽しみは、やっぱり吉野さんですね。ちょっとだけダンスシーンもあって、この役は吉野さんがいいなあ。

それにしても、マエストロも含め、ヴァンパイアと主要キャストが大きくかぶっていますね(笑)。好きな役者さんばかりだから嬉しいんですけどね。^^

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「THE 39 STEPS 秘密の暗号を追え!」(3/18 ソワレ)観劇

39 「THE 39 STEPS」を見てきました。すごくスピード感のあるお芝居でした。

開演10分くらい前でしょうか、客席に入ると、誰かもう舞台上に人が立っていたんです。何か喋っていたので、あわてて席に着きました。その方は演出の方だったと思いますが、お芝居の前に解説を始められたのです。

なんでもこの作品、準備期間が普通のお芝居に比べてとても長かったんだそうです。というのも、出演者4人で139役をこなさなければならないので、通常の稽古時間では足りない。そんな話をされました。

139人って、最初はあまりピンと来ませんでしたが、先日見たばかりのサブちゃんの舞台の出演者が137人。あれより2人多いってことですよね!?御園座のあの大舞台に、137人ずら~と並んだ光景を思い浮かべると、その数の多さが実感できました。その上、139役のほとんど全ての役(135?)を浅野和之さんと今村ねずみさんお二人が演じていたというのだからすごいのなんの。早替わりのスピード、機関銃のような台詞回し。ちょっとでもつかえたら、そこで流れが止まってしまい、お芝居が台無しになってしまうわけですからね。そして私たち観客に対しても「想像力を働かせて、集中して見て下さい」とおっしゃってました。だから私も、気合を入れて集中して見ましたよ~。

この作品は、ヒッチコック監督の映画「三十九夜(The 39 Steps)」が元になった作品なんですが、前説によると「4人の役者が映画のパロディを作る、という設定」なんだそうです。そのつもりで見て下さい、とおっしゃっていたのでそのつもりで見ました。すると、なるほど、これはもしかして、映画でチラ出しているヒッチコックの真似をしているのかな?というシーンもありました。この点は、劇場で映画のDVDを500円で購入しましたので、確認しようと思っています。

そして、役者4人でパロディを作るので、一人何役もこなし、セットの出し入れも自分達でやらないといけないんだとか・・・。かなり凝っていますよね。ちょっとネタバレになってしまいますが、高岡早紀ちゃんが石丸幹二さんに、「窓の外に怪しい男が二人いる」と言うシーン、石丸さんが窓のカーテンの隙間から窓の外を見ると、舞台下手に街灯を持ち、トレンチコートを着た浅野さんとねずみさんが登場、カーテンを閉めると引っ込む・・・を何度か繰り返す、といった具合です。そして、このテンポが絶妙にいいんですよね~。

会話のシーンはもっと忙しそうでしたね。役者さんの数より登場人物の方が多いわけですから、瞬時に衣装を替えて、また戻って。また戻るのも、きっと映画がそうなっているんだと思うんですけど、それをそのまんま再現しようとするところがバカバカしくていいんでしょうね。

パントマイム的な動きもたくさんありました。パントマイムも想像力を働かせないといけないところは共通していますよね。

また石丸さんが殺人犯に間違われて逃走するお話なので、逃げ回っている間、場面がどんどん変わるんですけど、これも机やら椅子やら窓枠やらを上手に使って上手に見せていました。ここでもやっぱり想像力が必要なんですね。観客も脳みそフル回転です。

今までいろんなお芝居を見てきましたが、「THE 39 STEPS」はちょっとこれまで見たことのないタイプのお芝居でした。細かいところを追求するともっと楽しめそうです。今回はざっくり全体を見たので、できれば映画版を見てからもう一度見てみたいと思いました。再演されたら是非また見たい作品です。

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「なにわバタフライ N.V」(3/9 ソワレ)観劇

Nbnv 三谷幸喜さん作・演出、戸田恵子さんの一人芝居「なにわバタフライN.V(ニューバージョン)」を見てきました。

舞台を見る前に、三谷さんのエッセイか何かで読んだんですけど、今回の「なにわバタフライ」はお客さんに「がんばったね」と言われないような作品に仕上げたそうなんです。「がんばってる」ことがお客さんに伝わってしまうと、見ていて疲れてしまう、リラックスして見て欲しい、というようなことが書かれていました。

舞台を見て、すごく納得しました。戸田さんがとても自然体で演技をしていらっしゃって、素の部分とミヤコ蝶々という役の部分の境目がわからないくらい、戸田さんが蝶々さんを演じているのではなく、蝶々さんそのものに見えたんです。

舞台上には最初から、巨大風呂敷のようなものに包まれたセットが置いてあって、戸田さんが観客に語りかけながら小道具を配置していくんですね。観客を巻き込みながら(笑)。お手伝いをしたお客さん達、何かもらってましたがコレかな?

登場人物はもちろん戸田さん一人きりなんですけど、芝居に入る直前、素からミヤコ蝶々に変わる瞬間、喋り方と立ち姿と表情が、一瞬で蝶々さんになってました。

お芝居は、蝶々さんと、姿の見えない相手役との会話が主体で、落語のように1人で2人分台詞を言うスタイルではありません。相手が喋っている間は、私たちには聞こえませんが、戸田さんの台詞と表情の変化(双眼鏡で見てました^^;)で、相手が今どんなことを言ってるのか、想像できてしまうんですよね。このあたりは、戸田さんと三谷さんお二人だからこそできたんだと思います。さすがです。

その話し相手ですが、写真のフレームみたいなものを置いて、それに向って喋ってました。相手によってフレームの色や大きさが違うんですけど、小柄なお父さんのフレームは小さくて、最初の結婚相手の師匠のは大きくて見た目も立派、2番目の結婚相手のはかわいらしい色使いでした。

後でパンフレットを読んで知ったんですけど、蝶々さんは楽屋にお父さんや元夫たちの写真を飾っていたそうなんです。写真に向って話しかけていたのでしょうか。そんなエピソードを思わせるような演出だったんですね。

舞台は休憩はありませんが3部構成になっていて、そのつなぎの部分で蝶々さんは戸田さんに戻るんです。次の準備をしながら観客に話しかけるという具合で、本当に1時間45分喋りっぱなし。でも、がんばっているように見せないお芝居ですから、こちらは最後まですごくリラックスして見ることができました。

2部から3部へ移る間、戸田さんが舞台上でお着替えされている時、BGMに「新・三銃士」のエンディングテーマ「一人じゃない」が流れたんですよ。一人芝居なのに(笑)。超ウケてました。もちろん、三谷さんの作品ですから他にも笑えるシーンはいっぱいありました。

戸田さんのお芝居、もっとたくさん見たいけどなかなかチャンスが無くて・・・。今回は1時間45分、たっぷり戸田恵子を堪能することができました!!

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「カーテンズ」(3/7 ソワレ千秋楽)観劇

Photo 少年隊東山君主演の「カーテンズ」を見ました。チケットを諦めていましたが、幸いオケピで譲って下さる方が見つかり、良席で見ることができました。ありがとうございました!

この作品は、劇場で起きた密室連続殺人の犯人を捜すというミュージカルコメディです。東山君の役は、ミュージカルオタクの警部補ということで、犯人を捜しながらも新作ミュージカルの演出についつい口を出してしまうという役柄です。でも、踊りは下手、という設定になっています。

東山君は歌や踊りより、台詞の多い役でした。笑ったのは「昔、ウェストサイドストーリーでトニー役をやった」というところ。彼自身、プレゾンでトニーをやったことがあるそうで、その程度の知識はあったので笑いについて行けて良かったです(笑)。

「ベルナルド役が、踊りの振り付けを覚えられなくて」という台詞では、恐らく少年隊の他のメンバーなんだろうなと思いながら見てましたが、植草くんのことのようです。

ヒロインの大和悠河さんと踊るデュエットダンスのシーンは、昔のミュージカルを思い出させるようなシーンになってました。白いカーテンの前で優雅なダンスを踊り、極め付けに噴水まで出てきて。何か古き良き時代のミュージカルを彷彿とさせるものがありました。「フレッド・アステアとジンジャー・ロジャース」という名前を何度も出していたので、お二人へのオマージュなんでしょうね。

他にも鳳蘭さんの役が「バーンスタイン」だったりと、ちょっとこだわりのある作品のようです。私はあまり詳しくはないんですけど・・・。

この作品は、脇を固める役者さんたちも実力派揃いでした。鈴木綜馬さん、マルシアはさすがの歌唱力で聞きほれてしまいました。大澄賢也さんや岡千恵さんはダンスが素晴らしいし、芋洗坂係長は何をやっても笑えるし、鳳蘭さんはオーラがすごい。

犯人探しに関しては、私はさっぱりわかりませんでしたが、伏線は張ってあったみたいですね。なかなかそこまで気付きませんでしたが・・・。

私が見た公演が、もしかして大千秋楽だったのかしら?特に舞台挨拶はなかったので残念でしたが、何回もカーテンコールがありましたよ。楽しい舞台でした。

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